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兄の「多汗症かも?」という勘違いから思ったこと

  
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兄の「多汗症かも?」という勘違いから思ったこと

以前、兄からこんなことを聞かれました。

「多汗症って治るのか?」

40年ほど兄弟をしていますが、そんなことを聞かれたのは初めてだったので、少し驚きました。

それを聞いたのは、7月〜8月ごろの暑い時期でした。

話を聞いてみると、私の実家はブドウ農家で、ハウス栽培をしています。
暑い時期のビニールハウスの中はかなりの高温になります。そんな中で、兄は水をがぶ飲みしながら作業していたそうです。すると汗がまったく止まらず、「自分は多汗症なのではないか」と思ったとのことでした。

ただ、普段の生活ではそこまで汗に困っているわけでもなく、日常生活で支障が出るほどではないそうです。
つまり、気になったのは真夏の暑いハウスの中で作業しているときだけだった、ということです。

ちなみに多汗症とは、汗が本来の体温調整に必要な量を超えて出てしまい、日常生活に支障が出るような状態のことをいいます。

そう考えると、今回の兄のケースは、多汗症というよりも、高温環境の中で身体が正常に反応していたと考えるほうが自然でした。

暑い。
身体を動かす。
水をがぶ飲みする。
汗が止まらない。

これは異常というより、むしろ身体がちゃんと働いているとも言えます。

この記事で言いたいのは、ここです。

症状や反応を、すぐに悪いものと決めつけすぎていないか?

もちろん、本当に治療や検査が必要なものもあります。
でも一方で、本来は身体がまともに反応しているだけなのに、それを異常だと思ってしまっていることも、実はかなり多いように感じます。

たとえば、

・長時間同じ姿勢でスマホを見ていたら、首や肩が痛くなる
・辛いものを食べたら、お腹がゆるくなる
・油っこいものを食べたら、下痢をする
・長時間座っていたら、腰が痛くなる
・寝不足が続けば、頭痛やだるさが出る
・冷たいものを一気に飲めば、お腹が痛くなる
・慣れない靴で歩き続ければ、足が痛くなる
・緊張が続けば、胃が痛くなったり食欲が落ちたりする

これらは全部、身体の反応です。

当たり前といえば当たり前です。
でも実際には、この“当たり前”を無視している人が少なくありません。
そして、反応だけを悪者にしてしまう。

身体からすれば、たまったものではありません。

同じ負担をかけ続ければ、身体は「もう無理だ」と反応を出します。
痛み、だるさ、張り、違和感、不調。
それは、身体が壊れないために出している反応かもしれません。

つまり症状というのは、ただ邪魔なだけのものではなく、
身体からの制止や警告であることがあるということです。

ただし、ここで言っているのは、主に慢性的に続くものや、繰り返し起こる不調についてです。

何でもかんでも「サインだから大丈夫」と言いたいわけではありません。
急に強く出た症状、いつもと明らかに違う症状、日常生活に大きく支障が出るものは、まず医療機関で確認したほうがいい。
それは大前提です。

そのうえで、慢性的に続く不調や、何度も繰り返す不調については、
「なぜ出ているのか?」
を考えたほうがいい。

ここを飛ばして、
ただ消す。
とにかく抑える。
何も変えずに元に戻そうとする。
それでは、また同じことを繰り返しやすい。

首や肩が痛いなら、使い方に無理があるのかもしれない。
腰が痛いなら、座りっぱなしが長すぎるのかもしれない。
お腹の不調が出るなら、食べるものや食べ方が合っていないのかもしれない。

症状には、理由があることが少なくありません。

もちろん、だからといって
「仕事を辞めろ」
「好きなものを全部やめろ」
という話ではありません。

ただ、工夫は必要です。

少し休憩を入れる。
合間に身体を動かす。
帰宅後に軽くストレッチをする。
食べ方や生活リズムを見直す。

そういうことをせずに、
症状だけ消したい
というのは、少し都合がよすぎるとも言えます。

ちなみに兄の場合、必要だったのは「汗を止める方法」ではありませんでした。
必要なのは、汗が出ても大丈夫なようにしておくことです。

暑い環境でたくさん汗をかくなら、まず大事なのは水分補給。
さらに、長時間にわたって大量に汗をかくなら、電解質の補給も意識したほうがいい。

怖いのは、汗そのものではなく、脱水や暑さによる体調不良です。

だから兄には、汗を無理に止めようとするより、
休憩をとること、
水分をしっかりとること、
必要に応じてミネラルも補給すること。
まずはそこだと伝えました。

症状が出たとき、多くの人は「どうやって消すか」を考えます。
でも、その前に考えたほうがいいことがあります。

なぜ、その症状が出る必要があったのか。

慢性的に続く不調や、繰り返す不調ほど、そこを見たほうがいい。
症状をただの敵として扱うのではなく、身体が何を止めようとしているのか、何を伝えようとしているのかを考える。

そこを見ない限り、
その不調は形を変えて、また出てくるかもしれません。

最近出ているその症状も、
ただ消すべきものではなく、身体からの声かもしれません。

まずは“消す”ことだけに向かわず、
なぜその反応が出ているのか
を考えてみてください。

それが、身体を本当に見直す最初の一歩だと思います。

なぜその症状が出ているのか。
自分で考えても分からない、原因がはっきりしない。
そんな慢性的な不調や繰り返す症状でお悩みの方は、LINEからお気軽にご相談ください。

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