腰痛を繰り返さないためのセルフケア――「使い方」ではなく「状態」を整える
「腰痛が良くなったのに、またすぐ戻ってしまう…」
「セルフケアを頑張っているのに効果がない…」
こうしたお悩みはとても多いです。
実は、正しいセルフケアを選ぶことが、腰痛を繰り返さないためのポイントです。
この最終回では、腰痛を再発させないために大切な考え方と、
体に無理のないシンプルなセルフケア方法をご紹介します。
■なぜ腰痛は「繰り返す」のか
腰痛が再発する大きな理由は、**「痛みだけを追っている」**からです。
一時的に腰をほぐしたり動かしたりしても、痛みを生み出す環境が変わっていなければ、
また同じ場所に負担がたまり、腰痛が戻ってきます。
再発のよくあるパターン
- 腰ばかり揉んで、その場しのぎになっている
- 筋トレやストレッチを頑張っているけれど、体の状態に合っていない
- 日常生活の使い方が変わっていない
- 睡眠不足やストレスで、体が回復できていない
腰痛を繰り返さないためには、腰だけでなく全身のバランスを見ることが大切です。
■セルフケアの基本は「整えること」
腰痛を防ぐためのセルフケアは、頑張ることではなく整えることです。
「鍛える」「伸ばす」よりも大切なのは、体の状態を回復させること。
ポイントは3つ
- 呼吸を深くする:横隔膜を柔らかく動かし、腰の負担を減らす
- お腹をゆるめる:内側が整うと腰まわりの筋肉もゆるみやすい
- 動きの変化を確認する:セルフケア後に股関節や体の動きがどう変わったかをチェックする
無理に関節をほぐそうとする必要はありません。
セルフケアをした結果、「前より動きやすい」「呼吸がしやすい」など小さな変化を感じられることが大切です。
■おすすめのシンプルセルフケア2選
① 深呼吸で腰まわりをゆるめる
- 背もたれにゆったり座る
- 鼻から大きく息を吸って、お腹をふくらませる
- 口からゆっくり吐き、肩の力を抜く
→ 横隔膜が動きやすくなり、腰の緊張がやわらぎます。
② お腹をゆるめるセルフケア
- 仰向けになり、両ひざを立てる
- 片手をおへその下に軽く置く
- 呼吸に合わせてお腹の動きを感じながら、深呼吸を続ける
→ お腹まわりがゆるむと、腰まわりの筋肉も自然にやわらぎます。
■セルフケア後は「動きの変化」をチェック
セルフケアの効果は、「やった感」ではなく体の変化で確認します。
- 股関節の動きが前よりスムーズになった
- 前屈が楽になった
- 呼吸が深くなった
こうした小さな変化を感じられれば、セルフケアが体に合っているサインです。
逆に変化がない場合は、腰以外の場所に原因がある可能性が高く、
その場合は無理に続けるより原因を見極めることが大切です。
■「使い方」を直す前に「状態」を整える
「正しい姿勢を意識しましょう」
「歩き方を変えましょう」
よく聞くアドバイスですが、体の状態が変わらないままでは、使い方を変えるのは難しいです。
大切なのは、まず状態を整えること。
状態が変われば、自然と使い方も変わります。
無理なく続けられて、腰痛を繰り返さない体づくりにつながります。
■シリーズを通してのまとめ
この腰痛シリーズでは、
- 第1回・第2回で「腰痛は腰だけの問題ではない」こと
- 第3回で「全身のつながりが原因になる」こと
- 第4回で「検査で原因を見極める大切さ」
- そして今回の最終回で「状態を整えるセルフケア」
について解説してきました。
腰痛改善のゴールは、痛みを一時的に消すことではなく、痛みを生まない体をつくることです。
全身のつながりを整え、自然に使える体をつくることで、腰痛は繰り返しにくくなります。
腰痛は「腰だけの問題」ではありません。
全身のつながりを整えることで、痛みを繰り返さない体をつくることができます。
「自分に合ったセルフケアを知りたい」「本気で腰痛を改善したい」という方は、
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